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New York裁判所、アマチュア無線は携帯電話ではないと宣言
というタイトルの記事がQST最新号(11月号)に載っている。どいういうこっちゃと思ってみると、概略はこういうこと。
訴訟を提起

したのはSteve Bozak/WB2IQU。事の発端は、彼が運転中にハンディトランシーバでQSOをしていて、警官に違反切符を切られたことにある。彼は、これは携帯電話ではないと主張したが、警官は「どっちみち同じことだ」と言った。
これがSteveを怒らせた。のであろう(ワシの要約)。
Steveはニューヨーク州全38000人のアマチュアの名誉のために戦うと言い出し、これで争点は完全に「携帯電話とアマチュア無線は同じか」に絞られることになった。
・・・というと、この手のギロンが好きな人には大喜びの話題だろうけれども、ワシらはここでは、あくまで「交通安全の秩序維持の観点から見て」検討されるべきケースであることを忘れてはいかん。構成要件該当性の問題であって、刑法学では基礎レベル。
さてニューヨーク州道交法によれば「移動電話」とは「無線電話サービスにアクセスする手段をいう」とあり、んじゃ「無線電話サービス」とはなんじゃと調べると、「移動体通信サービス業によって、公衆電話網に接続される、音声通信・・・めんどくさい・・・
双方向性通信をいう」とあり、ま結局そこで明白に、アマチュア無線は携帯電話とは違うわなぁと判示されたわけだ。
決してアマチュア無線の本旨がどうたらこうたらと争われたわけではないので、そこらのギロンお宅は間違えんように。このあたり、QSTの編集は、写真もタイトルも、たいへんに上手い。
それにしてもこのNY道交法の法文は稚拙ちゃうかと思う。日本の道交法のほうが上手い気がする。アマチュア無線だから片手離して運転していいというリクツは間違っておる。 やたらとアクロバチックな条文つくるもんだから、漏れるのが出てくる。
30年以上前のことだが、早慶が六大学野球の覇を争った日に、相互の大学は、応援席の学生らに向けて注意書を配布したのであった。折しも提灯行列のマナーの悪さが都民から指摘されていた。
慶大の文書は
「およそ学生の本分たるを忘れることなく、行列を行うに際してもみだりに列を乱さず、音声も決して近隣に迷惑をうんたらかんたら」
一方の早大は
「池に入るな。電柱に昇るな。立小便をするな。」
であったw。ホント。