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『女子無線』というジャンルがあるのだという
のはもちろん大ウソであるw。しかし『女子カメラ』というジャンルは本当にあるのだ。最近やや写真の世界にキモチがもどっていて、あれこれ見ていて知った。
この雑誌は創刊して2年ぐらいになるそうで、ちょうどワシがアマチュア無線にゲット・バックした期間とぴったんこ、合う。う~む、あっちはそうなっていたのか(--;)。
前にもちと書いたことがあると思うが、どうせだれも覚えておらんであろうからもう一度ざっと書くと、かつてカメラは先進気鋭の技術者だけのものであった(江戸・明治・大正)ところ昭和初期には写真は金持ちの道楽となり戦後はがんばれば買えるし使えるものとなり、この時点でカメラは父権の象徴であった。3行でおよそ百年経過。
イヤな気がし始めたのは、AF自動焦点とAE自動露出が普及した1970年代半ば宮崎美子がピカピカに光ったときである。カネさえ出せば誰でも良い写真を撮れる時代になってしまった。ダメ押ししたのは2000年ごろ爆発的普及をし始めたデジカメの登場である。ついに暗室作業が要らん時代が来た。
写真界の直木賞とも芥川賞とも言われる木村伊兵衛写真賞を二十代女子三人が独占したのはその2000年のことである。
第26回(2000年度)
長島有里枝「PASTIME PARADISE」(写真集)
蜷川実花「Pink Rose Suite」「Sugar and Spice」(写真集)
HIROMIX「HIROMIX WORKS」(写真集)
ここで滅茶苦茶短絡的に、技術も知識も費用も不要な時代が来て女コドモでも写真が撮れるようになってそりゃヨカッタネという言い方も可能かも知れんが(そのように時代を読むヤツも多いだろうが)、おれはほんとうは、余分な知識も余分な技術も余分な費用も必要とせず、アートとしての写真の本質にダイレクトに迫れる時代が来た、と捉えるべきだと、カッコつけるわけでもなく、そう思う。このあたりはだいぶ前に、写真関連フォーラムでも書いたんだけど、タイトルは「女・こどもにはカメラに触れさせるな」で、オチは「なぜならアイツラのほうが絶対に上手いからだ」であった。やれ絞りがどうのとかシャッタ速度がどうのとほざいていたオレらを、あいつらは一瞬で抜き去っていくと嘆いた投稿であり、これはご同輩から高い評価を受けたのであった(;_;)。
さてと。アマチュア無線の話題である。アマチュア無線ってのも、技術も知識も費用も要らんという時代にだいぶなりつつあるわけで、はっきり言ってもう、女コドモの参入を阻んでいるのは 試験を受けんとならん という一事に尽きるのではないかという気さえする。
これは女子供はバカだから試験に受からんと言ってるんじゃなくて、試験のようなくだらないことに彼女らは人生の貴重なエナジーを割いたりはなさらないのでございます。こんなことのためにUSライセンスを取得するような阿呆なことは、彼女らは決してなさらないのでございます(--;)。
なお、ワタクシメも2000年以降にデジカメから参入した者でございまして、そういう意味では私の本籍は女子カメラにあります。女子カメラってどういう写真のことだと言われると困るけど、おれはそれまでの鉄道写真とか城郭写真とか風景写真とかの、伝統的なジャンルには全く興味が湧かない。ただ、やたらと機材に資金投入をしたという点で、本物の女子カメラとは違うように見えているだけ。彼女らはこういうカメラを使う。
なんと驚くなかれ2000円だが、これでも時代にマイルストーンを置いたカシオQV-10と同等であるw。
こういうので女子中高生が被写体にダイレクトに迫った写真に、おれらは勝てない。感性が異次元なのである。アタマが硬いとどーにもならない。彼女らの圧勝。
アマチュア無線にもそういう時代が来るのだと思う。が。さて。