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電離層代理、フェルメールを語る

小中学生のころ、一番きらいだったのが図工・美術だ。なんでおれの内面をこんなカスな場所で吐露せなあかんねん。とまでは思わんかったが、とにかくソッチ系についてはなにもmotivationがなく、いっそオレを地獄に落として釜ゆでにしてくれぇえ
と叫びたくなるような苦痛を感じた。
絵を描いたりすることに、喜びを感じたりしたことは一度もない。
それが半世紀も経つと、世界の画匠を語っちまおうというのだから、人生はわからんものだなあ。もっとも、語ると言ってもテキトーだが。
さてフェルメールだ。
ま、この「真珠の耳飾りの少女」でもって知らんひとはおらんと思うが、アマチュア無線BLOGなのでおるかも知れん。お菓子のカンカンのパッケージデザインのアレだと言っておくことにしよう。
めんどくさいので一気に示すが
こんな感じだ。
Vermeerってひとは、アバウト400年ぐらい前のひとで、レンブラントのちょこっと後輩にあたる。だいたい徳川家光・武家諸法度のころだ。てことは、鎖国が完成しておるので、彼のいたオランダは、当時の西洋にとって、日本への唯一の窓となった、ということになる。
ま、そんなことはどうでもいい凸。さて諸兄、これらの絵をどう思われるか。
これら、どー見ても「 写真 」なんだよね。しかもスナップ写真だ。モチーフ自体はありふれていて、別に、どこの家庭でもこんな風景は毎日、見られる。「写ルンです」でもイケる瞬間ではある。
Vermeerがこういった、「日常の一風景」を素材に、ここまで昇華したのは、美術史にその足あとを残す、実に立派なことではあったんだけど、早い話が、なんでそれまで誰も気づかなかったかのほうが不思議ではあるw。
いったん気づけば後は描くだけ・写すだけなんだけど、ところが、いま世界にうん十億台はあるであろうカメラのどれをもってしても、このVermeerの絵に勝てる絵柄は撮れんわけだ。
なんでなんだ。
この絵、実際に見てみないとわからんが、写真のように精細に見えるが、仮にその解像度を問題にしたとしたら、おそらく100万画素にも及ばないことであろう。50万画素ぐらいとちがうかという気がする。色数も、そんな32Bitフルカラーというわけでもない。
逆に言うと、フルカラー一千万画素のカメラを何台も凸持ってて、それでその体たらくかいお前らはと、Vermeerに言われているような気がしてならん(;_;)。
Vermeerのこの写真的・カメラ的視覚の技法、なかんずく焦点・In Focus / Out of Focusの技法は、現代に生きる我々のド肝を抜くわけだが、しかしいっぽう、ちゃんとしたカメラとちゃんとしたレンズを持っているオレラには、こういった視覚センスはないんだよなあああああああ。
追記
ワシがこの四枚のうちで一番 コレだ と思うのは、右上。
DonGabacho
2013-02-22 (Fri) 11:00
印田光徳、JA3TXZ
2013-02-22 (Fri) 19:35
わたしの散歩道のひとつ。
娘が画家ということでもありまして。