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FCC's Rulesを見る XVIII【金銭上の利益】売ります買います
日本国電波法施行規則第3条15号にあるアマチュア業務の定義で『金銭上の利益のためでなく』という文言が出てくるのだけれども、コレは先に見たように、FCC Rule97章第3条4号で、こう出てくるのであった。
(4) Amateur service.
A radiocommunication service for the purpose of self-training, intercommunication and technical investigations carried out by amateurs, that is, duly authorized persons interested in radio technique solely with a personal aim and without pecuniary interest.
最後の『without pecuniary interest.』 であるな。
ところがこれに関しては面白い出題がなされていて、たとえばコレがソレ。
Q 免許人あるいはコントロールオペレータが、金銭上の利益を目的とした送信を行うことができる場合はどれか。
答 他のアマチュア局に対する、アマチュア局の通常の装置の販売告知であり、またそれが常態として行われるものではない場合。
交信していてたまたま「リグ処分しようと思ってます」「じゃ売ってください」てな展開になるのは、まぁよくあることではある。おれらはムカシは値段交渉までやったもんであるw。が、いつからか、『まぁそういう話は電話でしましょう』ということになって、FT101ZDが5万円だのなんだのという生臭い話は、空では聴かなくなった。品位が向上したと言うべきであらふか。
ただ、あんまり品位品位と言って抑制的になるのもどんなもんかねと思うんだよなワシは。たまには下世話な話をして、生活感を漂わせるのも大切なことだと思う。もっとも、上記の規定のあるアメリカ人どうしでも、「つづきは電話でやりましょ」てなふうに話を持ってってるみたいで、この『非金銭』への志向は高次元で保たれているように思われる。
じゃなんでわざわざこんな細かいことを出題してくるのかという気もするが、さて背景にはいったいなにがあるのであらふ。かつてこういった問題でアメリカのアマチュア無線界が喧々諤々となったのかも知れんし、やたらこういうことで五月蝿いヤツが、いちいちFCCにタレ込むなどして、FCCがうんざりしているという事情があるのやも知れぬ。
オモシロイと思うワシであった。
Q. When may an amateur station transmit communications in which the licensee or
control operator has a pecuniary (monetary) interest?
A. Only when other amateurs are being notified of the sale of apparatus normally used in an amateur station and such activity is not done on a regular basis