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台風15号通過、翌日
いやぁどもすいません、ホーコクが遅なりまして(__;)
台風15号は昨日正午ごろ、伊勢湾沖を通過。午後1時頃だったっけ、浜松あたりに上陸。
ということは、当方は台風の進行方向の西側に位置しましたもので、全く、なぁんの影響もありませんでした…と昨日の夕方書いてカキコんでおこうと思ったのですが、その後もテレビ等で続々と伝わる首都圏大混乱、引き続いての東北被災地のさらなる困難を見るにつけ、自分さえ被害なきゃそれでえーみたいなタイドは許されるもんではないわなぁと思い、カキコ自粛。
で、寝てしまいました(バキ)。
名古屋南部は、つまり伊勢湾で五千人の死者を出した当地区は、今回は全くなぁんの被害もございませんでした。去年の台風のほうが一万倍ぐらいスゴかった。あれに比べりゃ今回は そよ風 で済んだ。幸運でございました。
台風の西側だと、こーんなにも どってこたない んだなぁ。小中学校で習ったけど、そのリクツがいまでも今ひとつよくわからんのだよね。
確かに東側の場合、
・吹き込む風速 プラス 台風進行の速度
西側の場合、
・吹き込む速度 マイナス 台風進行の速度
これは、わかる。たとえば計算の利便上、台風の進行速度が時速36kmだったとする。そーすると、秒速でこれは10m。
台風停止中の平均風速が秒速30mだとすると、時速36kmで進行した場合、東側は40m、西側は20m、という計算になるので、うーむ、この差はデカい。倍ちがう。
通過するのは東か西かは、うーむ、場合によっては生死を分けるなぁ。
台風の目
という言葉を聞くと、わしがまだ小っちぇー少年だったときの記憶がよみがえる。なんだか知らんが、伊勢湾だの室戸だの第二室戸だの、あのころはでっけー台風が多かった気がする。室戸とか足摺岬という地名を聞くと、その土地の方々には申し訳ないけど、今でもちょっと苦痛を感じる。
その記憶の中で、わしは停電して真っ暗けになった家の中で母ちゃんや弟と怯えておった。家じゅうがぎしぎし鳴って、ホンマこわかったが、家が真っ暗だったのは、父ちゃんが家中の雨戸閉めてさらには上から板を釘付けしたりしていたからだ。
実際、ご近所では、屋根がまるごと消滅したりした家があった。
あの頃は、台風が来ると父ちゃんはスーパーマンだったなぁ。守られてる感じが、した。
その父ちゃんが、なんとも勇気のあることに、台風通過のまっ最中に裏口を開けて外の様子を見ていた。すっげー勇気あるなあと思ってその後姿を見ていたら、父ちゃんが突然
おい、DBQっ(とは言わん言わん)、台風の目が見えるぞ、見に来い
と叫んだ。ワシはまだ小学生になる前だったと思う。台風の目?直径何百メートルの目?目ん玉?ぜってー見たくねーとビビった。
だけど裏口から空を見上げるとーちゃんは、なんだか明るい日差しを浴びて光って見える。その、なんだか先刻までのおどろおどろしい雰囲気と違って、夏の日差しが戻ってきている。
おずおず~っと寄って行って父ちゃんの背中に隠れるようにして外を見上げると、黒灰色の空なのに、自分ちの頭上を中心に描いたかのような円形の中にに、ぽっかりと夏の青空が広がっていた。
父ちゃんの顔は雨に濡れながら太陽に光っていた。
ワシは、小学生になる前のワシであったので、目どれ?目どこ?って、ずっと言っていたような気がする。風景があまりに綺麗で、怖そうな目があるとは思えなかったけど、父ちゃんには見えてるんだろうなぁと思ったような気がする。
台風の目というものに目ん玉はないのだと知ったのは、たぶん小学校の理科の授業でだ。でもなんとなく、見える人には目ん玉が見えるんじゃないのかなぁと、ずーっと思っていた。
お前らな、台風の目と言っても、別に目ん玉があるわけじゃないんだぞというのは、高校生ぐらいになっても周囲の友人に言っていた気がする。
いまでもホントは、見えるひとには見えてるんじゃないのかという気がする。気象衛星ひまわりからの画像ですなんてのを見ると、確かに映ってる気がする。
てなこと考えた台風通過の午後。