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民主党・菅直人はナニをしとるっ
と怒ってる人がいるけれども、「こども手当」などというタワケたことを言い出す民主党には最初からなんの期待もしておらかったワシから見れば、麻雀点数計算機を自慢する菅直人は実によくやっておると言える。ホメて遣わす。
おれは、てっきり国外に逃亡でもするのではと思った。日本にいるだけエライ。見直したわい。お前らももっと菅直人をホメてやれ。能力を超えてようやっておるではないか。
非常事態に際しての対応がなっておらぬと言う見方も強いが、自民党とて同じだ。阪神大震災の時の亀井を充てろという意見も見たが、アホも大概にしろよ、だ。初当選時から耄碌しているような人間になにができる。
コトは「非常事態」であって、日常に非ず。非常への備えがないので対応できる政府人は今の日本にはおらん。頼れる人間は民間にはいることはいるであろうが、非常時に対応できる人間というのは、日常の日本社会では役立たずで冷遇されるので、ま、今更の発見は困難。
たとえばこういう問題が起きている。
被災地で、そろそろクルマがないと、復興活動に文字通り拍車がかからぬ。これまでのクルマはもう水没しているので、仕方が無いので新しく買おうとすると、車庫証明がないとナンバーが取れぬという。なるほど、である。
陸運局に対して特例扱いをせよと言っている人もいたが、陸運局レベルでその判断はつきかねるであろう。また、陸運局風情でそんな権限を行使されても困る。
これは、自治体の首長レベルの政治人の責任で
『もう、勝手に乗れ』
とでも言うのが正しい。ドアに住所氏名を大書して、走るのだ東北。と言っちゃえば終わりじゃないのかという気がするぞオレは。
ちと冷静なら、自治体役所の駐車場住所をばんばん解放するという手もある。
が、ワシなら『おれが責任は取る。ダンボールにでも適当にナンバー書いて走り倒せ。ただし絶対安全運転だ。』と言うであらふ。
日本人はもともと、非常事態・緊急事態、つまり『法の空白地帯』でどう行動するかについて、めちゃめちゃ脆弱というか、行動指針を持っていないわけ。
こればぶっちゃけ簡単に言い直すと、法を守ろうとし過ぎる、ということだ。にも関わらず、平常時にはオーバーパワーやるバカが多いのにも閉口するがw。
行動指針を失ったきっかけは、あの敗戦にある。法の上位概念を1945年に置き忘れてきている。
これは平常時においてそうだったわけだから、そのとき誰かが気づいて、『法の空白地帯』が起きた場合について憂いておくべきだったわけだ。
その萌芽ってのはあることにはあって、例えば教育勅語の復活論ってのはその一つだが、まぁ何かと議論が深まらへんかったわなぁ。
法諺に非理法権天というのがあるんだけれども、これはつまり右へ行くほど上位概念だぞというわけで、「 天 」が最上位なんだけれども、この序列のなかにあって法は真ん中へんのものでしかない。ここらへんから議論するならしておかんとあかん。
法を守りゃええってのは、思考停止なんだよね。民主主義ってのは最上位概念ではない。民主主義は人を殺すことがあるのは歴史の教訓。さすがに殺されかけて大西洋を渡った人間が作ったアメリカはそこらへんを理解しとる・・・しとらんかも知らんが、制度としては、ま、生きている。
日本は1945年のトラウマで、民主主義の呪縛から抜けられへんもんだから、ま、非常事態に際してこういう体たらくなわけだ。菅直人は官邸にこもって法案作成にかかりっきりだってんだが、谷垣でも同じだ、それは。
民主主義的統制が強固な立場にあればあるほど、守らねばならぬものが多すぎて、非常事態に際しては絶対無力だ。
天皇の「お言葉」が強烈に国民の心に響くチカラを持ったのは、内容の美しさもさることながら、このあたりにも理由があるのかもわからん。
- Date : 2011-04-14 (Thu)
- Category : 非常通信・災害