3416
わしは何度もこのブログに書いたとおり、NHK「しろうとのど自慢」を毎週必ず、ビデオに撮って見ている。もんなどんだ、である。大ファンになったきっかけのひとつに、この番組が名古屋近郊の佐屋町に来た際、近いし♪ヒマだし♪ってんで、土曜日の予選会を見物に出かけた時の衝撃がある。前にも書いたかも知れんが、毎週の応募総数がおよそ8000とか。そのうち、土曜の予選会に出られるのが約300組。なので、予選会に出られるだけでも...
わしは何度もこのブログに書いたとおり、NHK「しろうとのど自慢」を毎週必ず、ビデオに撮って見ている。もんなどんだ、である。
大ファンになったきっかけのひとつに、この番組が名古屋近郊の佐屋町に来た際、近いし♪ヒマだし♪ってんで、土曜日の予選会を見物に出かけた時の衝撃がある。
前にも書いたかも知れんが、毎週の応募総数がおよそ8000とか。そのうち、土曜の予選会に出られるのが約300組。なので、予選会に出られるだけでも大したもんなのである。
で、その予選会だが、仮に一組1分で消化しても300分、つまり5時間かかる凸(--メ)。結局、毎週土曜日の予選会は朝から晩まで
はい、220番台のかたはステージに上がってスタンバイしてくださいねー
とやっていることになる。すっげーのは演奏のひとたちで、当然、朝から晩までずんどこテケテケと演奏していることになる。もっとも、300組ぶんの演奏曲をきっちり順番通りに整理した楽譜の束を用意するスタッフもすげぇ。司会者なんかも土曜日は会場に詰めっぱなしで、全員のエピソードなんかを聞き取ったりしている。
というわけで、あの番組は実はたいへんな努力と奇跡の連続で出来上がっているのだということを、みなさま知ってやってちょーだい。
で、わしが勝手に推測するところ、予選会で上手だったからといって、決勝進出できるとは限らない。あの番組を見ていると、上手・ふつう・下手と三分されるように見受けられるが、つまり上手でも下手でも決勝進出のチャンスは同じで、さらに言えば、上手いひとは、それこそしこたまいる。
あくまでも、番組構成上の人選であって、言ってみれば、サッカー日本代表を選抜する際、チーム構成上、監督のイメージに合わないので選ばれない名選手(中村)がいるのと同じ。
さて、歌番組だからどうしても上手なひとに注目が集まるが、最近わしがひとりチカラを入れてみているは、「 ヘタ 」なひとだ。
で、このヘタ組も、よくよく見ると
あえてヘタに歌っている
ヘタかどうか迷いつつ歌っている
ヘタと知らずに歌っている
ヘタと知って、歌っている
など、さまざまな類型に分けられるようだ。わしが俄然、注目するのは、この最後の「おれはヘタだけど歌うぞ」というタイプのひと。これが、とてつもなく素晴らしいと最近、気づいた。ここにはアートの本質がある。
つまり、へんに歌が上手でないだけに、表現行為への意志、というものが如実に現れてくるわけだ。これにわしはヒジョーに感動する。
表現しない人間ほどクソタレな者はない。人間失格である。精神的ひきこもりである。社会の穀潰しである。人間は、なにはともあれ表現してナンボである。
たとえば電子工作でもアンテナ製作でもなんでもかまわん。やってみる。ヘタなので失敗した。
それのナニが悪い凸(--メ)
と思うのだ。失敗してもいいじゃないか。それを見せてみぃ。すげーじゃねーか。途中まで完成してるじゃねーか。
ヘタな歌のなにが悪い。声が小さい。うん、語れてるぞ。伝わってきたぞ。そう思う。
あの番組で、ゲスト歌手が自分の歌を歌ってくれた出場者をベタボメすることがよくある。
良かったですよぉおお
と言ったりする。八代亜紀なんか、涙ぐんだりしている。おれ、あれは本物の 心からの称賛 だと思うんだよなあ。良い歌手であればあるほど、きちんと ヘタ を称賛できる。ちゃんと、歌唱技術の向こう側にある心情を見抜いている。さすがプロ。と思う。ヘタを聞いて泣けるプロはえらい。ホンモノだと思う。
わしは最近、あ、これは前川清泣かせるぞと分かるw。
てなわけでですね。
中途半端に上手よりも、いっそヘタクソのほうがずっと本質に近いところに在って、いいんですよ。
ヘタだけど良い、ではなくて
ヘタだから良い
なのだっ。
てなわけでですね。
皆さん、いつまで経ってもヘタクソなままでいることを自慢できる分野ってのを一つ、持ちましょう。
追記
ヘタクソはホメ言葉w
追記2
薬師丸ひろ子のヘタ歌が初音ミクだったのには爆笑した。アイデア賞ものだ♪
あんなふうに歌わされて、かわいそうに>初音ミク。
- Date : 2013-07-31 (Wed)
- Category : う た